Champagne: A Global History 訳文
1700年代なかばから1800年代にかけて、シャンパンは商人による小規模な商いから一大産業へと発展していった。その陰には化学や生物学の発達と機械化の進歩があっただけではない。市場調査と宣伝活動の重要性をつねに念頭においていたことも、産業としての発…
シャンパンで祝杯をあげる伝統はフランス王室から始まった。5世紀の終わりごろ、同国を支配した君主クローヴィスがランスの大聖堂で洗礼を受けてカトリックに改宗し、このころからフランス王室ではシャンパーニュ地方のワインが好んで飲まれるようになった。…
1章 シャンパンの起源 すでに中世のころから、シャンパーニュ地方のワインはフランスの一部地域でよく知られた存在だった。しかしこの地方のブドウ畑は国内でもかなり北にあったため、雨が降って気温が下がる秋までにブドウを熟成させるのが困難だった。で…