テイスティング勉強 2019年10月
朝から降り続いた大雨と雷が午後に入ってようやく落ちついてきた金曜日の夜、自分を除く参加者全員がソムリエまたはワインエキスパートという、いわば「虎の穴」のようなテイスティング勉強会に参加させていただいた。参加するのは今回が2度目だった。
頭のいい人はテイスティングの内容を脳内できちんと整理して記憶できるらしいのだが、私は自分でもあきれるほど頭が悪く記憶力も弱いので、こうして記録しておかないとだめのよう。いや、最近では記録しても忘れがち。加齢のせいもあるかと思うけれど……。
今回は5本の白という難題。抜栓後1時間おいた5本のワインが用意されていた。
まずはノーヒントで品種を予想。
1について
外観:淡いイエローで少しレッグがある
香り:青い草、少し樽香、このワインだけツンとくるビネガーっぽさがある
味わい:少し発泡あり、爽やか、かすかに甘味
品種予想:ソーヴィニョン・ブラン
2について
外観:イエロー
香り:トロピカルフルーツ、スパイス
味わい:酸味が強め、最初は少し苦みも感じ、苦手なタイプかなと思ったが時間がたつとほのかに甘い紅茶のような風味が現れ気に入った
品種予想:ソーヴィニョン・ブラン(南アフリカ?)
3について
外観:淡いイエロー、レッグがややある
香り:ゴムのような臭いが鼻をつく→他の参加者の皆さんがぺトロール香と呼んでいた
味わい:飲んでも少しゴムっぽさを感じるが余韻に甘味
品種予想:予想つかず
4について
外観:濃いイエロー、レッグはあまりない
香り:3と近いゴムっぽい臭いがある
味わい:トロピカルフルーツの奥に味の濃い木綿豆腐のような印象
品種予想:予想つかず
5について
外観:グリーンがかったイエロー、レッグがややある
香り:少しトースト香、その奥にリンゴ、白い花のニュアンス
味わい:青りんごのような爽やかな果実味、時間がたつとやはり甘い紅茶の印象が感じられるようになった いい意味で硬質
品種予想:ミュスカデ?
ここで「1本以外は同じ品種」というヒントが出て、みな首をひねる
自分の予想:1はソーヴィニョン・ブラン、5はミュスカデかなと思ったが2-4もミュスカデとはとうてい思えず、お手上げ
ここでボトルカバーを外し、ワイン情報を公開
1:アルザス ピノグリ マルク・クライデンヴァイス 2017 ビオディナミ
*この品種を当てた方がいて、決め手はグリ系らしい色調とのこと。どんな色調のことなのか教えてもらったはずだが失念…。
https://terravert.co.jp/winery/marc-kreydenweiss/
2:ポーランド アドリア・ヴィンヤーズ 2017?
造り手はシアトル生まれのアメリカ人、マイク・ホイットニー氏
2番目に好ましい印象だったワイン
http://azumacorp.jp/category/winery300269/?page_side=poland
3:イタリア ピエモンテ州ランゲ産 カ・デル・バイオ 2017?
http://wine-wave.com/tb/winery/0211
イタリアのリースリングを飲んだのは初めてだ!
https://terravert.co.jp/winery/france/alsace/les-vins-pirouettes/
5:アルザス ヴァランタン・チュスラン 2016 ビオディナミ
今回自分が最も好きになったのはこのワインだった。1マルク・クライデンヴァイスのビネガー臭はビオ由来なのかなと感じたが、このワインにはそういう印象がなかった。ビオディナミといってもひとつにくくれないものだ。
反省:ボトルを上部までカバーで覆ってあったとはいえ、うち2本はボトルの長さと口部分にリースリングの典型的な特徴がみられたのだから、予想がついてもよさそうなものだったけれど、その点は見逃していた。とはいえ、ボトル形状に着目していたら、先入観にとらわれて、自由なテイスティングができなくなってしまった可能性があるから、これでよかったのだろう。
リースリング=ペトロール香と言われる。自分はこの香りがどうも苦手で、そのせいでリースリングという品種自体を敬遠していたけれど、今回飲んだチュスランはまったくそうした香りがなく、とても好きになれた。
それにしても自分はまだまだ品種ごとの特徴が理解できていない。せめて基本的な白品種6種の特徴ぐらいはしっかり覚えたい。
・シャドルネ
・ソーヴィニヨン・ブラン
・リースリング
・シュナン・ブラン
・ミュスカ
・セミヨン
ブラインドテイスティングにはミステリー小説を読むような楽しさがある。最初は自分の勘だけを頼りに、次にヒントをもとに犯人を突きとめていくようなスリルを味わえて、早くも次回が待ち遠しい!